生きているうちにお墓を建てる人が増えています。これを寿陵(墓)あるいは生前墓と呼びます。見たことのある人も多いと思いますが、朱色で名前や戒名が刻まれているお墓が寿陵です。民間の霊園では最近、申込者の多くが生前にお墓を求めているといわれています。 古来中国では、生前にお墓を建てることが長寿を授かる縁起の良いこととされていました。古書にも「寿蔵」「寿穴」「寿堂」などと書かれており、秦の始皇帝をはじめ歴代の皇帝は皆、寿陵墓を建てています。 最近では縁起のためだけでなく、子供に負担をかけたくない、または自分の気に入った墓碑銘や石、場所などを選びたいという人が寿陵墓を建てているようです。 寿陵の意味 寿陵の「寿」という文字は、"じゅ"と読んで、長寿・長命など命を長らえるという意味で使われます。また、"ことぶき"と読むときには、おめでたい祝い事を表します。 そして「陵」は"みささぎ"と読み、中国では古くから「皇帝の墓」という意味で使われてきました。日本でも天皇の墓を「御陵」と呼んでいます。 |